トイレシステム製造・販売の木村技研(東京都世田谷区)は、流量を正確に制御する節水型トイレ自動洗浄装置の普及を加速させる戦略を明らかにした。地球環境保全への関心の高まりと、世界的な景気悪化で企業のコスト削減への意識が急速に高まっていることに対応し、商業ビルなどを中心に新しい顧客の掘り起こしを目指す。現在、年間約1万台のレンタル獲得数を、不況をバネに数年内に同2万台と倍増させたい考えだ。
「景気が良い時期よりも、悪化した今のほうが、節水型トイレ自動洗浄装置の機能について、顧客は真剣に耳を傾けている」。同社の木村朝映副社長は、主力商品の節水バルブ「アクアエース」拡販のチャンスについて、こう話す。
この節水バルブは、木村技研が鉄道総合技術研究所と共同開発した。水の流れの強弱を正確につかむために、装置内にカウンター付きの回転翼を備えているのが特徴。水圧の変化にも影響されずに、翼の回転数をセンサーが読み取り、あらかじめマイコンに設定した水量を流した後、給水停止信号を送る仕組み。
「従来型のトイレは、流水時間もまちまちで、水の流れ方も水圧の変動に影響されていた。大用も小用も同じ量を流すというケースも珍しくない」(木村副社長)といい、流し過ぎが不経済を生んだり、流し足りないために詰まりの原因になっているという。
節水型トイレ自動洗浄バルブを15年前に本格導入したが、「バブル経済の時期はまったく相手にされなかった」という。しかし、地球環境保全に対する企業意識の高まりを受けて、導入件数が急速に拡大、延べ約10万台をレンタルしている。大手百貨店や都心の商業ビル、JR山手線、大学、病院など主要な施設で採用されている。
「当社のビジネスの特徴は、初期導入コストゼロというレンタルシステムにある」と木村副社長は説明する。装置の本体、施工費、メンテナンス、使用状況のリサーチなどもレンタル料に含まれる。
「従来の洗浄装置に比べ、平均約50%の節水効果がある」といい、従来支払っていた水の費用に比べると、レンタル料を支払っても、おつりがくる計算になる。商業施設やタワービルなどは、水をポンプアップするための電気代もかさみがちで、節水バルブの導入による節電効果もより大きい。
多くの環境対策プロジェクトが失敗に終わる原因は、客観的な効果を検証する手段に欠けているためだという。同社は「アクアエースは、トイレの利用人数や積算水量、利用者1人当たりの洗浄操作回数などが各トイレごとにわかり、効果が実感できる仕組みになっている」とその特徴を強調する。
環境にやさしくしかも得するのでまだまだ需要は伸びそうです
2008年12月29日
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